陳旧性眼窩底骨折・眼窩内壁骨折による眼球陥凹・眼球運動障害の治療
今回は、顔面の特に眼の周囲に強い力がかかって生じる骨折:眼窩底骨折・眼窩内壁骨折の後遺症として生じる眼球陥凹・眼球運動障害に対する治療をご紹介いたします。
ケガをされてから1カ月以上(陳旧性といいいます)、骨折の治療が遅れたり、手術治療を受けられても十分な治療が難しかった場合に生じます。
私たちは、この陳旧性眼窩骨折特有の眼窩陥凹変形と眼球運動障害の治療が、顔面骨骨折治療の中で最も難しい治療と考えております。この手術は、顔面骨骨折の中でも最も難しい手術になりますので、複数回の手術が必要になる場合もあります。今回、私たちの陳旧性眼窩骨折に対する治療方針を、解説と症例を交えてご紹介させていただきます。
私たちは、冠状切開アプローチ、内視鏡アプローチ、下眼瞼アプローチなど様々なアプローチを効果的に用いて、難しいとされている陳旧性眼窩骨折に対して、整容性と機能性を最大限に追求した治療を積極的に行っております。時には、既に他院で治療を受けたけれども、さらなる改善を希望さる方にも、最善の治療をご提供しております。
より専門的な内容は、以前書かせていただいた「眼窩・眼球位置異常の治療戦略」(特集 頭蓋・顔面骨切り術における術前計画と手術の実際 渡辺頼勝、秋月種高 形成外科 53(11):1207-1217, 2010年11月号 克誠堂出版 )をご参照ください。
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